堺市北区・新金岡で事務所を構える、さかがみ会計事務所です。「堺で開業したいが、自己資金だけでは足りない」「会社を設立するにあたり、日本政策金融公庫から創業融資を受けたい」——そんな個人事業主の方・創業予定の方に向けて、創業融資の代表的な制度と、相談から融資実行までの流れ、準備しておくものを、税理士がわかりやすく整理しました。制度の数値は改定されることがあるため、本記事は公庫の公式情報をもとに、令和8年(2026年)7月時点の内容をまとめています。
創業融資はどこで借りる?——まずは日本政策金融公庫を検討します
創業期の資金調達では、政府系金融機関である日本政策金融公庫(以下、公庫)の融資がよく利用されます。民間金融機関と比べ、事業実績の乏しい創業直後の段階でも相談しやすいことが、その理由です。
新たに事業を始める方向けの代表的な制度が「新規開業・スタートアップ支援資金」です。これは、以前の「新規開業資金」が2025年3月に名称変更されたもので、スタートアップの方にも使いやすいことを分かりやすくする趣旨とされています。なお、インターネットなどで「新創業融資制度」という名称を見かけることがありますが、この制度はすでに取扱いを終了しています。現在は、新規開業・スタートアップ支援資金などが創業時の窓口となります。
制度の主なポイントは次のとおりです。
- 対象:新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方(適正な事業計画を策定し、これを遂行する能力が十分あると認められることが必要です)
- 融資限度額:7,200万円(設備資金・運転資金)
- 返済期間:設備資金は20年以内、運転資金は10年以内(いずれも据置期間5年以内)
適用される利率(金利)は、資金の使いみちや返済期間、担保の有無などによって異なり、また改定されることもあります。具体的な利率は変動しますので、最新の数値は公庫の公式サイトでご確認ください。
融資までの流れは?——相談から実行まで、大きく4〜5ステップ
創業融資は、申し込んですぐにお金が振り込まれるものではありません。一般的には「相談 → 創業計画書の作成・申込 → 面談 → 審査 → 融資実行」という順で進みます。
このうち特に大切なのが、面談の前に提出する創業計画書です。面談では、事業の見通しや資金の使いみち、返済の根拠などが確認されます。提出した書類と面談で話す内容に一貫性があるほど、手続きはスムーズに進みやすくなります。当事務所では、この一連の流れを最初のご相談から伴走し、資料の作成や面談の準備をサポートしています(詳しくは起業・創業のサポートをご覧ください)。
何を準備すればいい?——創業計画書と必要書類がカギです
申込にあたっては、いくつかの書類を準備します。公庫のインターネット申込の案内では、創業する場合、創業計画書のほか、本人確認書類、送金先の預金通帳、設備資金を申し込む場合の見積書、許認可が必要な業種では許認可証、法人では履歴事項全部証明書などが挙げられています。
| 準備するもの | 備考 |
|---|---|
| 創業計画書 | 事業内容・収支計画を記入(公庫サイトに様式・記入例) |
| 本人確認書類 | 運転免許証・マイナンバーカード・パスポートのいずれか |
| 送金先の預金通帳 | 表紙・見開き1ページ目(振込先の確認用)。自己資金の推移が分かる資料を別途求められる場合があります |
| 見積書 | 設備資金を申し込む場合 |
| 許認可証 | 飲食業の営業許可など、許認可が必要な業種の場合 |
| 履歴事項全部証明書 | 法人の場合(6ヵ月以内のもの) |
※日本政策金融公庫「インターネット申込の必要書類のご案内」をもとに作成。案件により追加書類が必要な場合があります。
中心になるのは創業計画書です。これは、どんな事業を、どのように行い、どれくらいの売上と費用を見込むのかを記入する書類で、公庫の公式サイトから様式(ExcelやPDF)や記入例をダウンロードできます。数字に裏づけのある計画ほど説得力が増しますので、早めに着手しておくことをおすすめします。
「資金繰り表」について
公庫の申込にあたって「資金繰り表」は必須の提出書類ではありません。ただ、当事務所では別途、資金繰り表を作成させていただいています。事業を開始したあとの資金繰りをあらかじめ確認しておくことは、今後の事業を進めていくうえでも有用ですし、日本政策金融公庫から提出を求められるケースもあります。公庫のサイトにある資金繰り表は簡便的すぎるため、当事務所では独自の様式で作成しています。
自己資金はいくら必要?——目安は3分の1、職種の経験も見られます
「自己資金がないと借りられないのでは」というご質問をよくいただきます。かつては自己資金の要件が設けられている創業向けの制度もありましたが、制度の見直しにより、現在の新規開業・スタートアップ支援資金の公式案内では、自己資金は要件として明記されていません。
ただし、これは「自己資金がゼロでも必ず借りられる」という意味ではありません。むしろ実務上は、自己資金がゼロというのは基本的に難しいとお考えください。一つの目安としては、開業に必要な資金全体の3分の1程度を自己資金でご用意いただくイメージです。たとえば、事業に必要な資金が全体で300万円であれば、100万円を自己資金で準備し、残りの200万円を融資で借りる、という形です。もちろん絶対の基準ではありませんが、自己資金は返済能力の裏づけとして重視されます。
また、公庫が重視するもう一つのポイントが、これから始めようとする事業が、ご自身がこれまで一定期間以上ご経験されてきた職種かどうかという点です。逆に言えば、①関連する職種でのご経験、②ある程度の自己資金、③きちんと準備された書類、この3つがそろっていれば、例外を除いて創業融資が断られるケースはほとんどありません。(例外的なケースとしては、過去のクレジットカードの延滞など、信用情報に履歴が残っている場合などが挙げられます。なお、最終的な融資の可否は公庫の審査により決定されます。)
堺市で創業融資を受けるなら、さかがみ会計事務所へ
さかがみ会計事務所は、日本政策金融公庫 堺支店と提携し、認定経営革新等支援機関(国が中小企業支援の専門性を認めた機関)として、堺市周辺の創業を数多くサポートしてきました。創業計画づくりから公庫との面談対策まで、はじめての方にも分かりやすく伴走します。
創業融資のサポート費用は顧問契約に含めており、融資支援のための別料金はいただいていません(料金の詳細は顧問料のご案内をご覧ください)。「まず何から始めればよいか分からない」という段階のご相談でも構いません。堺で開業・会社設立をお考えの方は、お問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。
出典
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
- 日本政策金融公庫「『新規開業・スタートアップ支援資金』に関するお知らせ」(名称変更) https://www.jfc.go.jp/n/finance/startuppop/news/topics250303.html
- 日本政策金融公庫 創業支援ポータル START(お申込からご融資の流れ・創業計画書) https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/
- 日本政策金融公庫「創業計画の書き方」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/business-plan/
- 日本政策金融公庫「インターネット申込の必要書類のご案内」 https://www.jfc.go.jp/n/service/doc_internet.html